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非抜歯矯正治療 年齢編

歯列の発育表

    
色の部分は、赤ちゃんがお母さんのおなかの中にいるときに起きていることです。

つまり、お母さんのおなかの中で乳歯ができるのです。

妊娠中は、良質のたんぱく質・カルシウム・ビタミンA・C・Dなどが不足しないよう栄養バランスを考えて、偏食にも気をつけましょう。

(用語説明) 
  歯胚 (しはい)      ・・・ 歯のタマゴ。まだ歯の形にはなっていません。  
  石灰化 (せっかいか) ・・・ 歯のタマゴが硬くなって、歯の形になってくること。
  萌出 (ほうしゅつ)    ・・・ 歯が生えること(    色の部分)。


乳歯
歯種 歯胚形成 石灰化開始 歯冠完成 萌出 歯根完成 歯根吸収 脱落
乳中切歯 胎生7週 胎生4~4.5ヶ月 1.5~2.5ヶ月 7.5ヶ月 1.5歳 4歳 6~7歳
6ヶ月
乳側切歯 胎生7週 胎生4.5ヶ月 2.5~3ヶ月 9ヶ月 1.5~2歳 5歳 7~8歳
7ヶ月
乳犬歯 胎生7.5週 胎生5ヶ月 9ヶ月 18ヶ月 3.25歳 7歳 9~12歳
16.5ヶ月
第1乳臼歯 胎生8週 胎生5ヶ月 5.5~6ヶ月 14ヶ月 2.5歳 8歳 9~11歳
12ヶ月
第2乳臼歯 胎生10週 胎生6ヶ月 10~11ヶ月 24ヶ月 3歳 8歳 10~12歳
20ヶ月


永久歯
歯種 歯胚形成 石灰化開始 歯冠完成 萌出 歯根完成
中切歯 胎生5~5.25ヶ月 3~4ヶ月 4~5歳 上  7~8歳 9~10歳
6~7歳
側切歯 胎生5~5.2ヶ月 10~12ヶ月 4~5歳 8~9歳 10~11歳
3~4ヶ月 7~8歳
犬歯 胎生5.5~6ヶ月 4~5ヶ月 6~7歳 11~12歳 12~15歳
9~10歳
第1小臼歯 出生時 1.5~2歳 5~6歳 10~11歳 12~13歳
10~12歳
第2小臼歯 7.5~8ヶ月 2~2.5歳 6~7歳 10~12歳 12~14歳
11~12歳
第1大臼歯 胎生3.5~4ヶ月 出生時 2.5~3歳 6~7歳 9~10歳
6~7歳
第2大臼歯 8.5~9ヶ月 2.5~3歳 7~8歳 12~13歳 14~16歳
11~13歳
第3大臼歯 3.5~4歳 7~10歳 12~16歳 17~21歳 18~25歳

(schour,masslerの歯列の発育表より引用)

2~4歳ころ

通常、すべての乳歯(子供の歯)が生えそろいます。

乳歯は全部で20本(上10本、下10本)あります。この10本ずつでアーチ形の列を作り、乳歯列を作ります。



離乳期が過ぎ、本格的に何でも食べ始めます。

保育園や幼稚園に通うようになると、色々な味も覚えてきます。

甘いものは虫歯になるからと絶対ダメとするのではなく、色々な味に触れさせてあげましょう。

味覚を形成するにも大事な時期です。


虫歯にもなりやすいので、ケアが必要です。

お母さまやお父さまが優しく磨いてあげましょう。親子のスキンシップもでき、一石二鳥です。

 

この時期は永久歯が生えてくるための準備期間です。

    (乳歯の下に永久歯が準備しています)


歯並びは大きな乱れは少なく、多少の歯の重なりがあるくらいです。

また、歯と歯の間にすき間のあるお子さんも多いです。


この時期で矯正が必要なケースは少ないですが、

受け口、反対咬合(はんたいこうごう、口を閉じると下の歯が上の歯を覆う)、

交叉咬合(こうさこうごう、左右のどちらかにアゴがずれて咬み合わせる)

の場合は、注意しましょう。

    


永久歯になると自然に治ってしまう場合もありますが、比較的簡単な装置で治療することもあります。

この時期の受け口の治療には ムーシールド を使用します。

 

(図:roccky mountain morita社カタログより引用)



ムーシールドで、なぜ受け口が治るのでしょうか?

 ① 上唇(うわくちびる)が上の前歯を押す圧力を減らして、くちびる圧のバランスを整えます。

 ② 舌がお口の中で低い位置にあるのを改善し、高い位置で落ちつくようにします。
   それによって反対咬合の改善を促します。

 

  ③ ムーシールドは、装着することによってアゴが正常に成長するように促します。

 


  ※ 寝ている時に使います。約1年間継続して使用します。

  ※ 使わないときは、専用ケースに入れて保管します。

    
       専用ケース


ピンク色の部分がムーシールドです。

(この図は横から見たところです。)



(図:roccky mountain morita社カタログより引用)

5~7歳ころ
永久歯(大人の歯)が生えてきます。

乳歯のさらに奥、前から数えて6番目に、第一大臼歯が生えてきます。

この第一大臼歯は、6歳臼歯とも言われます。

第一大臼歯は、歯の中で最も大きく、すりつぶしたり、かみつぶす力が一番あります。

第一大臼歯を早く失うと、かみ合わせは大きくずれることがあります。

しかし、早く生えてくるがゆえ、虫歯になる時期も早く、生えて間もなく虫歯になってしまうお子さんがいます。

機能的な面においても、非常に大切な歯ですから、十分気をつけなければいけません。

予防処置は必須です。




この写真は、骨の側面が取ってあります。

中の永久歯が良く見えますね。

よく観察すると、次に生えてくる永久歯の高さが違います。下アゴの歯でいえば、低いところにある歯は、生えてくる順番が遅いのです。

犬歯はずいぶん下の方にありますが(上アゴの歯は、上の方)、一番最後に生えてくるからです。






7歳の子の写真です。

受け口になっています。上の前歯はほとんど見えません。

これから、徐々にアゴの成長も見られますが、そのまま経過を見ても、自然治癒は難しいでしょう。

このような場合、積極的に咬み合わせの治療をする場合があります。



自然に治るのは難しいので、

咬み合わせと、アゴの動きの検査、レントゲンによる診断を行いました。



これらの検査によって、

  本当に下アゴが出ているのか?

うまく咬めないから、無理にアゴを出して奥歯で咬める位置を探しているか?

本来どこにアゴが位置するべきか?


など非常に重要な情報が得られます。






実際には奥歯で咬もうとすると、前歯が邪魔になってうまく咬めない状態でした。

けっして、下アゴが出ていることが原因ではありませんでした。

むしろ、下アゴを出さないと咬めないから、受け口にしているのです。




そこで、下アゴの本来あると良いであろう位置を、アゴの動きから計算します。

そのデータを、お口の中に置き換えていくのです。

上の写真は、咬合器(咬み合わせを見る器械)の上で、咬み合わせを保持するためのかぶせ物を乳歯に作ったところです。




実際に乳歯の上にかぶせ物を乗せた入れた状態です。

前歯では咬めていませんが、わざと咬み合わせを変えることにより、下アゴと上アゴの調和が取れてきます。

自然な咬む力と成長を利用した治療法です。

当然、永久歯も乳歯も抜く必要はありません。


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